住宅手当って損なの?
会社選びをしている時、採用情報の福利厚生で「住宅手当」と書いてあるのをよく見ると思います。
なんか、アパート代を会社が少し負担してくれる、って考えると嬉しくなっちゃいますね。
でも、喜ぶ前にちょっと待って。
住宅手当は、会社からの「おこづかい」ではありません。
法律的には「給与」になります。
給与が増えるならやっぱ嬉しいじゃん、って思うかもしれないけど、まだ待って。
給与になるということは、課税対象になるということです。
一方で、「借り上げ社宅」という物もあります。
これは社員に代わって、会社が住まいを借りています。
会社は、入居を希望する社員にその物件を提供し、社員は決められた家賃分を会社に支払います。
課税対象になったとしても「住宅手当」は、給与が増えてなんとなくお得なように感じます。
でも本当にそうでしょうか?
【例】
新入社員の山田さんと松本さん、初任給は2人とも同額 (いずれも仮名)
◆山田さん
A社入社
住宅手当あり(毎月4万円)
家賃8万円のアパートを自分で契約
◆松本さん
B社入社
借り上げ社宅あり
家賃10万円のアパートを会社が契約
松本さんが毎月会社に支払う金額:4万円
住宅手当で毎月4万円支給される山田さんと、家賃分で毎月4万円会社に支払う松本さん。
手取りが多くなるのは、どっち?
もちろん、住宅手当分が増えるので山田さんのほうが月収は4万円多くなります。
しかし住宅手当は給与と見なされるため、天引きされる税金も増えています。
自分で大家さんに支払っている家賃8万円と合わせると、どうでしょう?
実は、会社に4万円支払っている借り上げ社宅の松本さんのほうが、手取りが多くなる場合が多いのです。
なぜなら松本さんの場合、給与として換算されないため、その分を課税されないからです。
こうした福利厚生を重点において考える学生さんには「住宅手当」が自分にとって魅力的なのかどうか、税金の知識も持ちながら判断していくのがいいと思います。
ちなみに、弊社は「住宅手当」はありませんが、遠方から移動される方に対して入社時1回に限り支度準備金として「引越し手当」があります。
住宅手当について詳しく知りたい方は、下記URLが分かりやすいので、参照してみてください。
5分位で読めます。
「住宅手当を出す会社は従業員ともども損をする?」
PRESIDENT 2009年5月18日号
http://president.jp/articles/-/96
(文責:ザット)